新・群馬県総合計画(基本計画)
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108 第5章 地域の土壌と施策展望   「いのぶた」や「あわばた大豆」は、いのぶた料理や豆腐等として道の駅等で飲食することができ、販売もされています。食文化アートアーティスト・イン・レジデンス藤岡市鬼石地域では、国内外の若手芸術家らが地域に滞在し、豊かな自然や伝統文化に包まれ、地域との交流を行いながら作品を生み出す、アーティスト・イン・レジデンスの活動などが活発に行われています。地域の土壌多野藤岡地域の土壌と施策展望市町村:藤岡市、上野村、神流町      域内人口:68.1千人 / 域内面積:476.7㎢ 科学技術を支えた風土高山長五郎により清温育という養蚕技術が確立され、その技術を学ぶため高山社・私立甲種高山社蚕業学校には全国から人が集まり、養蚕産業を技術面で支えた多くの人材を育成しました。高山社跡は、世界文化遺産「富岡製糸場と絹産業遺産群」の構成資産として登録されています。江戸時代に和算を大きく発展させた関孝和や日本の航空技術を支えた堀越二郎を輩出するなど、我が国の科学技術の発展に大きく貢献しています。交通高速交通の要衝藤岡市は、関越自動車道が上信越自動車道に分岐する高速交通の要衝として、本県の玄関口の役割を担っています。現在、その拠点性を活かして、市内に多くの工業団地が造成され、流通、精密加工、製造など幅広い分野の産業の集積を進めています。自然神流川の清流と豊かな森林上野村の南端、三国山北面の深い森から湧き出た水を源流に、多野藤岡地域を東西に流れる神流川は、滝や渓谷など地域を特徴づける景観を作り出しながら、やがてこの地域を抜けて利根川の支流である烏川に合流します。上野村にある源流が「平成の名水百選」に選ばれるなど、日本屈指の清流として広く知られています。河岸では、釣りやキャンプなどに親しむ行楽客も多く訪れています。この流域は、里山平地林から奥山まで多様で豊かな森林が広がっており、地域の自然環境の保全にも重要な役割を担っています。神流町では、約1億3千万年前の中生代白亜紀前期の地層から恐竜の化石や足跡が発見されるなど、太古のロマンを感じさせる資源にも恵まれています。歴史十石街道中山道から新町宿で分かれ、藤岡宿、鬼石宿、万場宿、白井宿を通り、十石峠を越えて信州佐久地方に至る街道です。■■■■年に白井(上野村)には関所が置かれ、中山道の脇往還として多くの人に利用され、重要な役割を果たしていました。当時、信州から日に十石(■■■■■■■)の米が運ばれたことが名前の由来とされています。特に、藤岡宿は絹取引のため京都や江戸・大阪から多くの商人が集まり、大変賑わいました。沿道には、道標や江戸時代創業の旅館が残るなど、今も当時の面影が残ります。多彩で良質な食材上野村の特産である「いのぶた」は、甘くてコクのある脂身と、風味豊かな味わいの赤身を味わうことができます。また、やわらかな甘みとコクを特徴とする神流町の幻の大豆「あわばた大豆」や、神流川流域の個性豊かな「味噌」、神流川や鮎川の清流で育った「いわな」、「やまめ」、「あゆ」など、豊かな自然の恵みを活かした野趣あふれる食材に恵まれています。

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